【障害年金の基礎知識】金額や請求の仕方について
障害年金を受給出来る条件やその具体的な金額はどういったものでしょうか。とにかく人によって条件や審査の基準も違って来るので、札幌など相談所があるところはプロに相談してみましょう。
誰しも考えなければならない基礎年金や保険料と比べて、障害年金は少し別の存在です。自分には関係ないと思っている人も多いかもしれませんが、仕事のストレスでうつ病が発症したりする可能性を考えると、全く知らなくていいと思わずに多少は知っておくと良いかもしれません。どういった条件があり、どんな注意点があるかを見ていきます。
障害年金に関する基礎知識

身体に大きな障害を持っている人が通常の仕事が出来ない事は分かると思いますが、先天的でなくても働けなくなる人がいるのも確かです。分かりやすいところではパワーハラスメントによりストレスでうつ病や、適応障害になってしまった場合で、ストレスに弱い状態になり普通の人と同じような扱いは出来なくなってしまいます。特に、見た目には変化がないのに行動がおかしくなってしまうのがポイントで、少しのプレッシャーを掛けただけでもまともな業務が出来なくなるなど、大変な変化がその人に発生しているのです。
ハラスメントは当然、それを行った側が悪いのですが、うつ病になってしまった人にも生活があるため、動ける範囲で仕事をするか、それが無理なら障害年金の申請をして収入を確保するしかありません。こういう条件にある人のためにも障害年金の制度があり、うつ病になってしまったら親族に頼って生きていくしかない、という状態から脱せるのです。そもそも家族がいなかったり、近くに親族もいない場合には役所に相談するしかないのは自明の事でしょう。お金があればどうにかなるのなら、働けない状態でもお金を支給して耐えてもらうしかありません。
もちろん審査があり、特に精神病の場合は外から見えるものではないので、意志の診断が必要になります。こういった時にかかるのが精神科であり、心療内科ですが、専門家なので話を聞いてその状態を診断してくれます。これらのクリニックは内科や外科とは違い、実際に手を使うことは少ないですがそれだけに患者の状態を判断する経験を多く持っているため、体の状態や心の状態を聞いて正しい判断をしてくれるでしょう。
障害年金の受給要件は?

働けなくなってしまったのだから、支給よろしくお願いします、という訳にはいかないのが公的なシステムの面倒なところです。受給要件はしっかりと取り決めがされており、申請しなければ受けられませんし当然条件によっては却下されてしまう事もあるのです。どうしても働けなくなってしまった人は、大変ですがこの条件を確認して、満たすしかありません。
まず保険料をしっかりと支払っていた事が条件にあげられます。前々月までに三分の二以上払っていればいいので、通常の社会人であれば気にせず満たしている条件ですが、無職であったり日雇いであると計算が複雑になります。多くの人にとってこの辺りの書類の用意や整理がわずらわしいところで、大きなハードルとなっています。
体が働けない状態だというのに条件を調べて書類を用意し、さらに健康な状態として仕事をしていた場合には会社の扱いをどうするかも考えなければならず、連絡を取り合う必要もあるのです。休職にするか退職するか、その場合の引き継ぎや連絡をしつつ、これらが出社出来ない状態なら遠隔で行わなければならないのです。
ただしどうしても役所の仕事なので、働けないと連絡したら障害年金を受給しますよ、といったシンプルな流れにすると不正の温床になってしまうので、出来ないのも社会人なら分かるところでしょう。障害年金は年金制度を使って運用されている仕組みなので、申請書類を書くのが面倒というだけでなく年金とも関わっていて、ややこしいのは誰もが認めるところです。場合によっては家族や友人の手を借りて申請する必要もあるでしょうが、人によっては難しいところです。
障害年金の金額は?

気になる金額ですが、等級によって明確に決められており、当然ながら裕福に暮らしていける額がもらえるという訳ではありません。1級で年額976,125円となり、月にすると81,343円なので済んでいる地域によってはギリギリの額と言えるでしょう。状況が変わることで引っ越す必要のある人も多いのではないでしょうか。2級は年額780,900円、月額で65,075円となります。
1級の方が重いために高くなっていますが、とはいえ余裕のある金額とも言えないのが辛いところです。なお、1級は2級の1.25倍の金額になっています。これに追加して、子供がいる場合には一人あたり年額224,700円、月額18,725円の加算があります。
この考え方は難しいところですが、通常の生活を送れるかを考えるとギリギリ食べていく金額と考えられるかもしれません。障害年金を受け取っていながらも他から支援してもらっている人も多く、申請が通ったら安心とは言えないのは独り身だとしても考え得る話なのです。
精神病に限った話ではないですが、病気であるから発生した支給なので、定期的に診断と書類の提出が求められます。これは当然の話で、治ったなら復帰すればよく支給も必要なくなるからです。逆に言えば頻繁にその作業が求められるという事で、許可を得たからずっとお金がもらえる状態、というにはなかなか大変な待遇だと考えるべきでしょう。最低限の保障はしてくれますが、その維持と継続にはこちらもそれなりの労力を払わなければならないのです。仕事のストレスで精神を病んでしまった人が、会社から逃れられたのに書類から逃れられないのは辛いところかもしれません。
障害年金の請求方法は?

障害年金の請求方法も、状況によってかなり違いが発生します。それは当然の話で、人それぞれどういった生活をしていたかで条件が分岐していくからです。会社で働いていて、働けなくなったから休職するか退職するかだけでも大きく違いますし、そもそも保険料の支払いが行われていたかなども条件に入って来ます。面倒なのは、かなり過去に発生していたのに、頑張ってしまって後から請求してくなる遡及請求です。これらは条件がかなりややこしくなってくるので、よく理解した上で書類もしっかり用意しなければならず、労力の面では非常に大きくなってしまいます。
そしてもらえる金額を出来るだけ大きくしようとして書類を用意したのに、それが却下されてしまったりするなどの面倒な状況もありえるのです。本業が保険関係ならまだいいのですが、それ以外の人にとっては素人なので、一から学習して複雑な仕組みを理解するのは誰にとっても大変です。こういったものは詳しい人に相談するのが一番の近道でしょう。
札幌であれば相談窓口があるので、障害年金の申請が必要になったという人は、軽く自分で調べたら、いきなり相談に行ってもいいかもしれません。特に会社の総務に相談するのは素人に聞くようなものなのと、会社の意向が大きく働いてしまうので、やめておくといいでしょう。
相談窓口ではその人の状況を考えた上で相談に乗ってくれるので、第三者の意見という貴重なものが聞けます。自分の状況が出来るだけ確定してあると話が早いので、医師の診断書や会社をどうするかの判断が出来た状態で、書類も用意してあると話がスムーズに進みます。
なってしまったら最後に頼りになるのは障害年金だけという部分もありますが、その申請もまた難しいものです。いざという時には仕組みの把握も必要ですが、難しい問題は詳しい人に聞くのが一番だという常識も頭に入れておくといいでしょう。